【No.12】矢沢永吉の『成りあがり』を読んで気持ちがぶち上がりました。
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どーも、ザキです。
2018年になって早くも3ヶ月以上が経ちました。
「今年こそ〇〇するぞ!」「三日坊主をなくすぞ!」と年始に意気込んではいたものの3ヶ月たったいま「そんな気持ちはどこへやら」状態となってるみなさん。
朗報です。
これを読めばそんな気持ちのみなさんでも必ずぶり上がります。笑
『成りあがり How to be BIGー矢沢永吉激論集』
読者へ
オレは、昔のことを思い出すとマジになる。これは素晴らしいことだ。二十八歳。スーパースターと呼ばれ、所得番付に出るようになっても怒ってるいる。怒ることに真剣になる。
銭が正義だ。こう思ってしか生きてこれなかった。ほんとは銭が正義だなんてウソだ。それは良く判ってる。でも、そう思わなければ生きてこれなかった自分に腹が立つ。
攻撃することが生きることだ。負い目をつくらず、スジをとおして、自分なりのやり方でオトシマエをつけてきた。休むわけにはいかない。やらねばならぬことは、まだある。
この本に書いたことは、あくまでもオレ自身の背景だ。読者は、特殊な例だと感じるかもしれない。でも、オレは、だれもがBIGになれる"道"を持っていると信じている。
1ページ目からこれ。
いきなりぶち上がった。笑
ガキの頃......。
近所の土手で遊んでる時に、うん、クリスマスイヴの日だった。いつもオレたちが見てる金持ちの鉄鋼所の倅がいた。
意地の悪いやつだったなあ。甘えん坊でさ。オレたちから見れば、うらやましい存在だった。
そいつが、デコレーションケーキを持ってなめながらきた。それ、食いたかったな。おいしそうなクリームがついていた。
「永吉、きょうはクリスマスイヴだけど、おまえの家はこういうの食えないだろう」
オレは黙って見てた。
「欲しいか。ちょっとなめさしてやろうか」
「うんなめさして、なめさして!」とオレは言った。そいつは、「そうかなめたいか」と言って、パッとちぎってくれた。
そこまではよかった。彼は、さも食べ飽きたという顔してるわけ。そのケーキを、ちぎって......。
オレに投げた。ポンと。頬っぺたに、ベチャッとくっついた。その時、オレがどうしたと思う?
「てめえ、この野郎」と殴りかかる?いや、ちがう。世の中って劇画じゃないんだ。
オレは口惜しかったから、すぐにはなめなかった。けどそれをなめたんだ。
落ちないでくれ、頬っぺたから。落ちないでくれさえすれば、あいつがいなくなってからなめられる。そいつが横を向いてる時に、舌をのばしてなめた。
その頃から「誰よりも金持ちになってやる」って気持ちが強力になってた。怖いことだ。そんな小さなガキが、考えることじゃない。
悔しい。
原体験ってやつか。
でもさ、自分が何かしなきゃ、と思ってる時にぶつかった本ていうのは、実に意味があるね。
そういうキッカケって大切だね。
音楽でも、絵でも、そういうタイミングがぴたっと合ったら、最高だ。
オレ、純粋な頃にいろんなもにと出会って、ラッキーだったわ。
どんどん吸い取れた。
よく、子供の自殺がある。あいつら、食うことじゃ不自由してないんだよ。精神的な重荷のほうがすごくあるわけ。やっぱり、目的を失ってるんだよ。自殺というのは、それなりにわかる感じする。この世界の明日は考えられなくなって......すばらしい国へ行くんだ、と。
ひょっとしたら、彼らにとって、自殺って門出なんじゃないかな。
卒業したら、京に上る。首都に攻めていってスーパースターになる。
首都に行かなきゃ、首都!
京に上って旗あげないと。広島で旗あげても、なびかないものね。パタパタ、ポロッ。新聞紙の破けちゃうような旗だもの。
もう「広島」なんて頭から離れてた。頭の中は、先、先を走ってた。
オレ、精いっぱいの声を、そこの玄関で張りあげた。
「おまえら、全員見とけー!」おまえという言葉を使った。
「あと五年かかるか、十年かかるかわかんねえけど、おまえら全員、土下座させてやる!」
全員見返してやる、といったんだ。
明るかった。よく晴れた昼間だった。
涙がウワーッと流れた。そのままバスに飛び乗って、広島駅まで行ったよ。
一歩間違ったら皆殺しって感じだったよ。
キザに聞こえるかもしれないけど、オレは夢を、目的を失ってなかったね。何しに横浜に来たんだって。絶対にスーパースターになるんだって。そういう意地はあった。
オレには戻るところがなかった
オレのバンドは
オレの汗で始まり オレの匂いで終わった
俺も、「オレの汗で始まり オレの匂いで終わった」って言いたい。
一万円。一万円札を握った時、パッと、握って、うれしかった。
でも、悔しいことがひとつあった。
オレね、この一万円札を、札のまま女房に渡したかった。米変え、五キロでも買えるだろう二千円くらいで。あと、オカズ代とか......。
それが実際には、九千九百七十円持って帰った。そうだよ、バス賃使って。女房に、「すみ子、ほんとは一万円札もらったんだけど。おまえに札渡したかったけど、バスで......」と言ったら、女房ワンワン泣き出した。
それで、また、オレは絶対にビッグになってやるって思ったね。
ガラス張り、二重ドア、卓、防音装置、マイク、スピーカー。ここだよ、ここなんだ。ビートルズもこういうとこに入ってレコーディングして、世の中へ出たんだ。
そこに立つと思い出すわけよ。夜中の二時半の電車に乗って広島を出て......。
沖仲仕とか、いろんなアルバイトをしてたけど、ここまでついにきたんだ。自分の理想。高校二年までさかのぼっての理想が実現するんだと思うのよ、そこで。
オレは、大切にしている三本柱がある。
これだけは、どんなやつにも侵させない。汗をかいて、牙をむき出しても守る。レコードをつくる。曲をつくること。これがひとつ。
ステージ。全国百のステージ。全力投球。地方のファンに、東京と同じに汗をかいた矢沢を見せてやる。
そして、ファミリー。家族と、仲間たち。この三つだけ。オレが最低限大切にしなきゃいけないのは、これしかない。
残りは、この三本柱のためになることなら、やる。
カッコいい男になりたい。
でも、やれるうちは、やる。
俺のパワー、メロディー、ステージ。素晴らしい。すごくいいね、いま。
いいメロディー、ガンガン浮かぶ。きれいな曲、怒りの曲、湧いてくる。ぶつけるよ。
これ、全部。いけるとこまで、走り抜くよ。
それがオレのオレたる存在理由だよ。
もうこれ言ってる時点でカッコいい。。
グレるってこと、どういうことか知ってる?
うん、はぐれるってことなんだ。群れから離れる。はぐれる淋しさ。のけもの。
先に道がないんだ。
いや、もう学校の先生になってくれ。
いま、キツイと思ってるやつ。誰も助けてくれないよ。
おまえが、そのまま自分のはぐれる気持ちを継続さすと、ますます、まわりは「待ってました」とやってくる。おまえらは、反撃したくないか。
「永ちゃん、オレ、反撃してえよ」そうか。反撃してやれ。もっともっと。
反撃するって、どういうことか。おまえ自身に負い目がなくなって、自分で、てめえの手でメシを食ってるんだという誇りを持つことだ。
うん。五万人の観客を相手にしたら、十万の目が一点に見つめてる。オレだけを怖いくらいの目で射てるんだ。
何も考えない。
歌ってるだけ。
オレには、見えないんだよ、その会場が、ね。
逆光線になってる。
ピン・スポットの強烈なやつが、十本当たってるから......。
むこう側は、まるで、まっ暗闇なんだ。
5万人の観客の前で歌うってどんな感じなんだろう。
まとめ
永ちゃん、反則なほどかっこよすぎる。。
『成りあがり How to be BIGー矢沢永吉激論集』
グレてるやつ。
矢沢風に言うと、「はぐれてるやつ」に読んでもらいたい。ドブの中から、星が飛び出すこともある。死んでしまえばいいような人間が、たたんでいた翼を拡げて大空に舞いあがることもできる。そんなことを、証明してくれた男が、現にいるではないか。
人間の一生は、トーナメント戦じゃない。
勝ったり負けたりをくりかえすリーグ戦だ。敗れっぱなしなんてない。親父も負けた。おまえも序盤戦で負けた。いいよ、中盤戦から盛り返せよ。
逆転しろよ!
僕を含め、たたんでいた翼を拡げて大空に舞いあがりたいみなさんにはぜひ読んでほしいです。
4月2日から新社会人生活が始まります。
僕は矢沢のように、いや、矢沢以上に「成り上がり」ます。
それじゃあ!